- ついにどん底まで失墜した円の価値…同じく1ドル160円をつけた1990年をBURRN!に取り上げられたバンドと一緒に振り返ってみました
- セーソク氏、キース・リチャーズからインタビューアーの指名を受ける!1990年は今はもういないバンドの名曲がたくさん!ブリティッシュ回帰が始まるなど、ロックシーンも元気いっぱいだった!
- なぜ、これほどの作品を作って話題にならない?AIを題材に取ったACCEPTのニューアルバムはファンが愛するエレメントすべてが詰まった大傑作!
- 最後の最後に見せてくれた意地の一撃!叙情派の帝王 Praying Mantisが傑作を引っ提げ、日本にお別れを言いにやってくる!
- この時季のasami先生は漏れなくお忙しいですが、今年は半端ではないハードスケジュールだと想像します。先生、オジサンたちのために頑張ってください!
- 追記①
- 追記②
ついにどん底まで失墜した円の価値…同じく1ドル160円をつけた1990年をBURRN!に取り上げられたバンドと一緒に振り返ってみました
みなさん、こんばんは。ゴールデンウイーク、真っただ中、いかがお過ごしでしょうか。
いきなりですが、案の定、今年も日本マーケットの休場を海外から狙い撃ちされました。ここではファンダメンタルズ(「物価高のさらなる進行」「飲食業の連鎖倒産の可能性」など)には触れず、蓋然性ある事実だけ書きますね。2024年4月26日の日銀金融政策決定会合の「現状維持」を受け、ドル円は158円台後半まで急騰(円の価値は急落)。そして、週が明けた29日の昭和の日を狙いすまされ、1990年以来、34年ぶりに160円台を付けたようです。政府・日銀は介入を行ったようですが、落ちたところは海外勢から喜んで円売りドル買いを仕掛けられているようで、本稿を書いてる29日深夜は156円台後半まで戻しています。
※追記 5月2日未明から再び介入しており、同日は152円台後半から156円台前半で乱高下している。
それにしても、1ドル160円という数字はトミー・リーの兄貴の股間が書店の平積みに並んだあの日のようにインパクトがあります。果たして放置しておいてよいのでしょうか。上のリンクを書いた後、1990年について調べましたので、ざっくり説明しますと、固定相場制の360円から、1973年に変動相場制に変わってドルが下落していく大きな流れの中で、1988年には120円まで急激に円高が進行。行き過ぎたドル安の反動で160円台まで戻したという見方が大勢のようです。ある意味、この160円はさらなる円高に向かう局面の一時的な調整ととらえることができるかもしれません。
また、時は高度経済成長期を経て、バブル真っ盛り。80歳の母親に当時の話を聞きましたら「〇〇さんがハワイに行ったんだけど、私はヨーロッパが好きだからなんとも思わなかったよ。ウイスキーとか舶来品が安く買えるようになった気がする」など、それより10年くらい前のことと混同していました。要するに田舎では食品などは国産が普通だったため、輸入物価や為替相場とはまったくの無縁。輸入品のほうが高価でありがたみがあって、安全で安価なメイド・イン・ジャパンのメリットの価値をわかっていなかったようです。
このように考えると、当時のメタルキッズは国際感覚がありました。何しろ、レコードとCDで輸入盤を買うという経済活動を行っていましたから。私の感覚だと、1ドル160円だろうが、120円だろうが、輸入盤が圧倒的に安かったと記憶しています。特にCDへの移行期ということもあって、レコードは1200円くらいから買えたため、小遣いのない小僧はそっちを買うのが普通でした。逆に、固定相場制なのか、業界の談合価格なのか知りませんが、国内盤のレコードは概ね2800円。女性の場合、トミー・リーの兄貴のポスターなどの関係で、どうしても国内盤を買わなければならない必要があったようですが、野郎には関係ない話です。ちなみに、田舎街のレコード屋のおじさんは「洋楽のポスターはどうせ余るから、1カ月くらいして何か買ってくれたらあげるよ」とたいへん親切だったことを覚えています。
そういえば、Mötley Crüeの新曲が出ましたね。モダンなヘヴィネスといった印象でしょうか。新ギタリストのお披露目の色合いが強いものの、ニッキー・シックスらしい佳曲だと思います。
セーソク氏、キース・リチャーズからインタビューアーの指名を受ける!1990年は今はもういないバンドの名曲がたくさん!ブリティッシュ回帰が始まるなど、ロックシーンも元気いっぱいだった!
さて、1990年5月号の中身はこんな感じでした。伊藤政則氏がスティール・ホイールズ・ツアーで来日したRolling Stonesのキース・リチャーズからインタビューアーに指名されたことを誇らしげに語っていたことを覚えています。でも、当時の私はQueensrÿcheにご執心。あと、よくよく見てみると、この号で思い出深いのはJagged Edgeでしょうか。NWOBHMの時代から活躍していたマイク・グレイというギタリストが率いるイギリス、スウェーデン、イタリアの混成バンドで、なんと、初めて耳にしたこの人物はバーニー・トーメ(EX.Gillan、Torme)の前座を務めていたというから驚きました。さらに、ドラマーはUFOでフィル・モグとピート・ウェイの仕事を手伝っていたことがあって、ベーシストはNWOBHMのTokyo Bladeに在籍していたということですから、香ばしい匂いしかありません。
そして、極め付きはあのIron Maidenのロッド・スモールウッドがマネージメントを手掛けていたことでしょう。かの人のお目にかかったという時点で将来は約束されたようなものです。しかし、UFO時代のマイケル・シェンカーではないですが、多国籍バンドというのはまだ難しく、故郷を同じくする者同士が組む傾向にあったように思います。確か、Jugged Edgeはミニアルバムと1枚だけフルレンスを出して消えちまったんじゃないでしょうか。恐らく、ロッド・スモールウッドの頭にあったのは、全米を席巻したWhiteSnakeの二番ですね。サブスクには上がっていないようですが、次にYouTubeを貼ったYou Don’t Love Meは、とっくの昔にBURRN!など売り払ってしまった私でも覚えているくらい、白蛇を彷彿させる大名曲です。
この号に登場するほかのアーティストたちもバンド史上に残る名曲を生み出したばかりで、日本で特に注目されていたように思います。例えば、次の3曲はあまりに有名です。Quireboysの出現はブリティッシュが復権を果たす予感に満ちており、Savatageはメタルのプログレ的思考を押し進める流れの一端を担う存在だったかと。Steelheartは…詰まるところ、She’s Goneです笑。
なぜ、これほどの作品を作って話題にならない?AIを題材に取ったACCEPTのニューアルバムはファンが愛するエレメントすべてが詰まった大傑作!
さて、4月は楽しみにしていたアルバムが2枚リリースされたので感想をサクっと。
まずはAcceptがAIを題材にとった「Humanoid」。過去のアルバムの中に並べても、かなり気に入りました。この5曲目のThe Reckoningをはじめ、「Metal Heart」あたりが好きなオールドファンは大納得ではないでしょうか。前作も来日公演のチケットを押さえたくらい好きでしたが、リフが印象に残るという点では本作のほうが上かもしれません。
ゾクッとくるイントロ、地響きコーラス、ウルフ・ホフマンのクラシカルなギターソロ……聴き手がACCEPTに求める要素はすべて入っており、裏を返せば、嫌われないように置きにきたとも言えます。ただし、この要求に応えることができなくなって、シーンを去って行ったバンドがたくさんいる訳です。あと、若いメンバーを入れたことによって、前作同様、圧倒的に若々しく聴こえるのがミソでしょう。
①~⑤の緊迫感はウルフここにあり!のらしさ。3曲目のFrankensteinあたりを聴いて、私の言葉がご自身のフィーリングにフィットするかどうか判断してもらうのがいいのかもしれません。キレッキレのリフ、展開、「フランケンシュタイン!」のコーラス、ウルフのブラックモアというか、様式美趣味の華麗なギターは往年の大名曲を彷彿させます。
蛇足ながら、こんな美しいバラードを聴きながら感じた日本のヘヴィメタル・ビジネスの負の側面についても少し触れておきます。この作品、テーマからして興味深く、シアトリカルな面白さに留まらず、楽曲も粒ぞろい。時代が時代ならかなり騒がれたのではないでしょうか。でも、話題にならない。理由は簡単で、熱狂的な有名人のファンがいないから、ただそれだけです。かつてBURRN!誌にはACCEPT命で知られる人物がいましたが、私が定期購読を止めた後、編集部を去っていたようです。そして、想像するに、伊藤政則氏はACCEPTについては、あまりカネの匂いもしませんし、頑張らないでしょう。
ヘヴィメタルの世界は旧態依然たる人物が力を持ち過ぎたまま、ここまで来てしまったように思います。確かに「Judas PriestのInvincible Shieldクラスのアルバムを作れ!」と言ってしまえばそれまでですが、価値観の決定を限られた人間に委ね続けることの危険性は「漫才」を見れば火を見るよりも明らかではないでしょうか。ウド・ダークシュナイダーもおらず、オリジナルメンバーひとりとはいえ、2010年代に入っても、Wackenでヘッドライナーを務めるほどの人気バンドです。そんな存在がアルバムをリリースするのにまったく盛り上がっているイメージがない。現在、メタルに詳しくて、正しい影響力がある文化人って誰なんだろ?そんなことを思いました。
※追記 一応、2025年の来日公演に向けて調整に入っているらしです。2024年6月2日記
閑話休題 カマキリを彷彿させる
最後の最後に見せてくれた意地の一撃!叙情派の帝王 Praying Mantisが傑作を引っ提げ、日本にお別れを言いにやってくる!
さて、愛しのPraying Mantisからついにニューアルバム「Defiance」が届きました。最初に謝ります。カマキリにはかつての瑞々しい曲は作れないのではないか?と1ミリでも疑った自分が恥ずかしい。すべてとは言いません。若々しくもない。しかし、掉尾を飾るにふさわしい大傑作だと思います。泣きのメロディを愛する人には、先入観なしで聴いてほしいです。ティノ&クリスのトロイ兄弟のルーツ、歴史を感じさせる曲が多く、ファンは「過去のどの曲と似ているか?」わかってしまう部分もあります。でも、集大成ってそういうことなのではないでしょうか。YouTubeに作品を締めくくる劇的ナンバーLet’s Seeが上がっていたのでどうぞ。これぞ、私の好きなPraying Mantisです。
あと、これに触れない訳にはいかないでしょう。
ラス・バラードのI Surrenderです。私はリッチー・ブラックモアが弾きまくるRainbowのカバー、特にライブバージョンが大の好物。なので、LOVEBITESのasami先生のbirthday LIVEの開場BGMでかかっていた時に「メタルとかハードロックをまるで知らないと言っていた先生がこの曲を選んでくれたの?」と思っただけで涙ぐんでしまったほどです。だから、カマキリが私にとって大切な曲をやってくれただけで嬉しい!また、これをカバーした理由もわかります。そのままなぞるだけで、ツインの美しい音色にカマキリを感じることができるから。ここまで有名な曲を真正面から演るとは思いませんでしたが、この甘い胸キュンの音色は聴いた瞬間、宝物ですね(でも、歌は野太いw)。
それにしても、Praying Mantisにはいろいろ思い出があり過ぎます。海賊盤や中古の高いレコードまで買った初めてのバンドですし、完全にロックとは距離ができていた私を音楽につなぎ留めておいてくれ、現在まで連れてきてくれた水先案内人でもあります。正直、寂しくなりますが、たくさん一生物の曲をプレゼントしてもらいましたし、これからも事あるごとに思い出すのではないでしょうか。
フェアウェルツアーは6月5日の東京だけ行けることになりました。初めて会いに行ったのが、大阪の九条にあったモーダ・ホールというところだったので、思い切って遠征してみようかと思いましたが、貧乏暇なしというやつです。Tシャツも買わなければならないし、渋谷に全精力を傾けたいと思います。最後の最後に素晴らしい作品を完成させてくれてありがとう!と全力で言いたい!感想をたくさん書ける素晴らしいステージになることを祈っています。
いよいよお別れですねえ。。。。
この時季のasami先生は漏れなくお忙しいですが、今年は半端ではないハードスケジュールだと想像します。先生、オジサンたちのために頑張ってください!
おやす〜🥱😪🤤💤 pic.twitter.com/0LBlxOaiaX
— Asami LOVEBITES (@asamiLB) April 28, 2024
さて、本稿はこんなところでEpilogueとなります。割と長くファンをやっておりますと、asami先生が忙しい時季はなんとなく理解しており、ワールドツアーを控えた今年はすべてが前倒しになっていて、現在は多忙を極めていることと想像します。一番大切なレコーディングもあるでしょ、あと歌詞の和訳も書かなければならないでしょ……先生、おじさんたちのために頑張ってください。いつも陰ながら応援しております。
ところで、スケジュールは相当先まで綿密に切ってあると思うんですが、年末は当然……そんなバッファは持たせてないですよね。いらないことを言うと、またガヤガヤするので、良い生徒は黙っておきます笑。私はとにかく9月1日とニューアルバムです。世界を蹴散らしてやってください。
話を戻しますと、やっぱ私の好きなバンドは良いヴォーカリストが最後まで見付からなかったなあ。Empty DaydreamとかPuppet On Stringsのようなビタースイートな曲から、ParanoiaとかDissonanceみたいな凶暴な曲まで乗りこなせる人物っていうのは、やはり奇跡の人なんでしょうか。全部同じ演技になってしまう役者さんを決して否定はしませんが、表現力の幅っていうのは天賦の才であることに気付かされた4月でした。じゃ、こんな感じです。次回まで、ごきげんよう、ばいちゃです。
※Puppet On Stringsはサブスクでは聴けません。収録されているのはこちら☟
追記①
5月2日の夜、asami先生からリツイートが来ました。今回のハードスケジュールは想像を絶しておりまして、なんと、山本彩さん&チームSYで、5月24日広州→5月25日上海→6月1日、2日台北だそうです……。リンクにLOVEBITESの海外日程が貼ってありますので、過密スケジュールをチェックしてみましょう。先生が食べ物のことしか呟かない時は忙しさが修羅が如くです。ますますハードボイルドに最敬礼<(_ _)>
Sayaka Yamamoto Asia Tour 2024 – 彩 –
バンドメンバーはこちらの皆様でございます🔥バンドマスター:#小名川高弘
ギター:#草刈浩司
ベース:#奥野翔太
ドラム:#SATOKO
ヴァイオリン:#Ayasa
コーラス:#asami
シンクマスター:#泉泰宏🔻チケット一般発売中🔻https://t.co/h73vlm8HVw#山本彩 pic.twitter.com/IbJdfnrDKJ
— 山本彩 STAFF (@SY_official_) May 2, 2024
追記②
リハ&おめおめ〜❤️💪👱🏾♀️🎂#LOVEBITES https://t.co/5Z8vQ2hAlT pic.twitter.com/PxJG23abHz
— Asami LOVEBITES (@asamiLB) May 30, 2024
再びasami先生からツイートがきました。マジっすか?のハードスケジュールです。つい先日、ご帰国されて、Midoriさんのお誕生日とLOVEBITESのリハーサルだと思ったら続報です。5月31日に山本彩さんのチームSYでアジアツアーの台北に向かって、そのままワンステージを終えられ、いよいよファイナルだそうです。
美味しすぎた🍜神🤤🤤🤤
それでは行ってきまする〜✈️🇹🇼 https://t.co/EhaBr3Tx3Q pic.twitter.com/r4qHFHDCqc— Asami LOVEBITES (@asamiLB) May 31, 2024
Asia Tour in Taipei🇹🇼
謝謝大家今天來✨✨
いよいよ明日はFinal🥺
明日もよろしくお願いします🥹🔥#山本彩アジアツアー#台北 pic.twitter.com/JNKqCMxweA— 山本彩 (@SayakaNeon) June 1, 2024
くりびつてんぎょう。たいへんお疲れさまです<(_ _)>
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