現在、肉刺しと呼ばれるものはプロがしっかりボイルしている
肉刺しが美味い季節。しかし、真夜中に救急車のサイレンで目を覚ますことが多くなった。胃だけは丈夫な私も、2023年の夏はあまりの酷暑に思うところがあって、ゲテモノ食いや妙なチャレンジ精神を出すことは自粛しようと思っている。
2011年、例の牛ユッケの事件があって以来、私の生活圏では、すべてのホルモン屋に保健所のチェックが入り、牛刺しと牛レバ刺しが消えた。次に狙い撃ちにされたのが「豚」。驚かれる方もいるかもしれないが、芝浦直送の豚の内蔵はニンニクとショウガたっぷりで、生で食べるのが普通だった。調理するところを何度も見ているが、豚レバーは取り出した後も生きている。ただし、これも消えた。写真の豚ハラミ刺しのように低音調理が義務付けられている。用いられるのは、ブロックの内側のごく一部。外側の火が通って、赤身が失われた部分は煮込みの具材などに用いられるようだ。
専門店も食中毒を頻繁に出している!家庭で作る鶏ワサはかなり危険です。くれぐれもご注意を!
ビビッているだけでは何も食べられないと思うが、先日、ネットを検索していて驚かされた。自宅で作る「鶏ワサ」である。出てくるわ、出てくるわ、恐れ知らずの簡単レシピ。「加工日が当日」と記されている鶏のささみをスーパーで買ってきて、2分ほど湯がいて氷水で〆るらしいが、カンピロバクター菌はかなり怖い。
近所で飲んでいると、食中毒情報について、病院関係者からのタレコミが一番多いのは、実は有名な鶏料理屋であったりする。鶏は牛ユッケ騒動のとばっちり被害をあまり受けずにきているのは事実。老舗の専門店が何度も事故を起こしてしまうのだから、あまりネットの情報を鵜呑みにするのは危険かと。経験者から一言。鶏は舐めていると本当に怖いです。
こんなふうに令和のいまも昭和グルメ的な誘惑はいっぱい。でも、ルールに従って食べましょう。それ以外はあくまで自己責任です!
ちなみに、こちらは牛レバー。無論、かつてはそのまま食べていたやつ。ただし、令和になってセットで加熱器具が一緒に出されることが当たり前になっている。この盛り付けはいけない誘惑といえばそう。ただし、いくらビジュアルでチャレンジ精神と漢気を煽ってきても、店はやるべきことはやっているので、すべては自己責任。焼かずに食べておいて、店にクレームを入れるなど、もってのほかで「ルールに則って焼きましょう」としか言いようがない。
まして、夏場。店まで運ばれてきた輸送経路・時間・方法は不明。ちなみに、この店に関しては、開店後にクーラーボックスに入れられたレバーの塊が届けられてくる瞬間は確認しているが、その前がまったくわからない。なので、私もいい年だし、大人の食べ方を心掛けている。
救急車ひっ迫アラートです。私はしばらく食べ物の冒険を自粛します
本稿を書いている7月25日は35度だったとのこと。汗だくで帰ってきて、晩飯は「昨日買った総菜パンでいいかなあ」と思い、冷蔵庫に入れずに放置しておいたコロッケパンをかじったら、味に違和感を感じたので、やめました。現在の日本は10年前とはもちろん、昨年とも違います。亜熱帯化が止まりません。またお年寄りが熱中症で倒れたのか、先ほどからサイレンの音が止まらず、東京は救急車ひっ迫アラートのようです。ここ数年で医師不足・病床不足を学んだことですし、皆様、食中毒も含めまして、くれぐれもお気を付けください。
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