免許更新はただの苦行…鮫洲で用事を済ませたら、隣の駅へ行きましょう
先日、大井町に野暮用があったので、青物横丁近辺をぶらついてきました。絶望的に何もない鮫洲は変わりなかったです。途中まで鮫洲運転免許試験場まで歩く人の流れに付き合いましたが、道中に発見が何もなく、現在も2014年のアド街ック天国ベスト20から発展なし(ベスト3:1位 鮫洲運転免許センター、2位 八幡神社、3位 旧東海道)。そばを食う人も、ラーメンを食う人も、定食を食う人も、免許センターで用事が済んだら、お隣りの青物横丁にいきましょう。
青物横丁が激変!街の概略を記しましたので、メモとして使ってください
そして、以下が青物横丁についてです。5月くらいにアップした拙稿を読んでくださった皆様、ありがとうございます。ただ、あまりに街並みが激変していた上に、景気低迷によって、取り上げた店が閉店していたり、一部の飲食店目当ての人が急に増えたようなので、書き直すことにしました。
青物横丁の概略を説明すると、大井町からりんかい方面へ真っすぐ歩いて12、13分程度。駅に直結する東横インや比較的、安価なスーパーホテルがあるなど、宿泊施設にも事欠かず、京急線の特急で羽田空港第一ターミナルまで24分、品川まで4分という交通の利便性の良い場所です。印旛日本医大行、もしくは青砥行の特急か急行に乗れば、27分で浅草まで一本!東京観光の宿泊先として完全な盲点となっており、年末年始、ゴールデンウイーク、夏休みなども比較的安く泊まれ、なにげに知る人ぞ知るエリアです。多くの芸人さんが「大井町に住んでいる」と言っている場合、青物横丁であることが多いことも、元住民はよく知っています笑。
また、なかなかのグルメタウンに変貌を遂げたこともポイント。老舗ラーメン店「まこと屋」に加え、急激に知名度が上がってきたうどん屋「おにやんま」があったり、大阪焼肉・ホルモン「ふたご」ができたりと、最近、活気づいています。ちなみに、京急というのは、特急が止まるかどうかで、駅周辺の雰囲気がガラリと変わります。横浜から順番に駅名を挙げると、平和島、京急蒲田、青物横丁、品川という並びですから、なんとなく青物横丁の様子をイメージしてもらえるかもしれません。飲食店の数では、平和島より上、京急蒲田より下といった感じでしょうか。一方、急行(特急より停車駅が多い)さえ止まらず、各駅停車オンリーの鮫洲のような駅は特急の通過待ちが多く、地獄のつまらなさです。
立ち食いそば業界どころか、青物横丁を震源とする衝撃が大井町界隈まで走った!そば不毛の品川区に現れたのが超新星がそばきり「うちば」だ!
さて、今回、青物横丁まで足を延ばした理由は、立ち食いそばファンがざわついていると知ったからです。先月入院していた時、あまりに暇だったので、YouTubeやブログを片っ端から見ていていたら、青物横丁という文字の多いこと。ある程度、本気で立ち食いそば関連の情報を探さないことには気付かないと思います。ただ、いくら街が開けてきたとは言っても、むかし住んでいた者としては半信半疑。ずば抜けて美味い店はなく、強いて挙げれば「写真NG」を掲げる某うなぎ屋くらい?でしょうか。だいたい、品川シーサイドから大井町まで徒歩で帰るIT系のサラリーマンは若くて真面目です。古き良きオッサンが部下を連れて歩く文化は最初からないのだとか。そのため「良い店が育たず、大物も出店してこない」という事情を飲み屋で耳にしたことがあります。
このように考えてみると、そば切り「うちば」さんが青物横丁を選んだ理由を聞いてみたい。手打ちの二八そばで、食感は極上のもちもち。ネットの話では、正月の番組で佐藤栞里師匠が食べにきたことにつられ、マニアが遠征してくるようになったらしいです。栞里師匠は誰に教えてもらったんですかね。
結論から言うと、これは立ち食いそばのレベルではないです。というか、高級そば店でも、なかなか出会えない上品な美味さ。バカ舌は一瞬、つゆのかえしがもう少し強くてもいいのでは?と思いましたが、ここは「そば切り」を名乗っているくらいです。麺そのものの味・食感が、そばの刺し身のようだから、パーフェクトなのであります!なお、頼んだのは、こちら。天ぷらそば(640円)+大盛り(200円)+紅生姜天(160円)です。
出汁の秘密はマナガツオの鰹節、ソウダガツオの宗田節、日高昆布。よく聞く固有名詞ばかりですが、この活字の説明は味を伝えるには足りないですね。鼻孔を愛撫するような香りはマジ魔法です。そこが多くのファンをうならせる理由なのでしょう。ちなみに、私は煙草を止めて2ヵ月半。嗅覚が研ぎ澄まされており、鼻については信じてもらって大丈夫。この出汁のインパクトが半端でないことがよくわかりました。
天ぷらはこんな感じ。注文してから、立ち食いそばでは考えられないほど待ちますが、理由は食材の水切りを丹念に行って、低温でじっくり揚げているからじゃないですかね。サクっとどころか、フワっと軽いです。これは芸術の域で、衣がつゆにすぐ溶けてしまうので、半分以上は溶かす前に天ぷらだけで味わいたい感じ。別皿でお願いすればよかった。これは次回、食す上での反省点でした。
大人気の肉そばはホロホロになるまで煮込まれたデカい厚肉がドーン!その味は繊細を極めており、いわゆる大陸系の味とは一線を画します!
こちらは大人気を誇る肉そば。いわゆる厚肉がドーン!と乗っている大陸系のリスペクトですが、肉の上品さからして違います。この分厚さですから、視覚的なインパクトを狙った飯田橋界隈の某店(自粛)を連想してしまいますが、いわゆるホロホロ状態になるまで、肉は4時間も煮込まれており、こんな感じに箸で摘まむと折れてしまいます。なんでも佐藤栞里師匠が頼んだのは、これの肉ダブルなんだとか。まさしく鉄板の逸品だと思います。私はそばを大盛りにして、別皿で紅生姜天をトッピングしました。この組み合わせは最強です。
大陸系の他店より微妙にお値段は高いですが、味の次元が違うというか、競っている部分が違うと思います。この肉は単品の料理として出しても超一流です。今のところ、私が繰り返し食べているのがこの組み合わせです。ちなみに、肉乗カレーもあるそうで、これは次回までの宿題とさせてください。
そして、ここからは2024年4月の追記になります。この手の店は頑固おやじがやっているイメージですが、うちばさんはまったく逆。若い職人さんが中心です。この日も「相変わらず半端じゃねえ美味さですね、ゴールデンウイークに必ず来ます!」と伝えると、ふたりの職人さんのうちのひとりが「本当ですか?ありがとうございます」と爽やかに答えてくれました。
それにしても、ますます混んでました。また、テレビに取り上げられたのでしょうか。女性客がさらに増えて、昼時だったせいもあって、外で15分ほど並ぶことになりました。現在は冷しおろしたけのこ天そば?が季節メニューだったはず。まわりの人を見ていると、冷たいそばを頼んでいる人が多かったです。なお、ゴールデンウイーク中も昼間は休みなく営業してくれるようですよ。
青物横丁に本物のグルメという魅力を足したそば切り「うちば」!立ち食いそばが絶滅状態の品川区の代表であり、もう既に人を呼び寄せる街の看板だぞ!
青物横丁と言えば、旧東海道が通っており、少し足を伸ばせば、2時間もののドラマの撮影に使われる品川橋や大梵鐘のある品川寺などがあって、街としても、まあまあイケてると思います。ただ、東京観光の穴場スポットとなるには、グルメがいまひとつだった。しかし、味覚から江戸風情を倍増しにする驚異の超新星によってイメージが覆りつつあります!その名は、そば切り「うちば」!もう既に青物横丁を訪れる人の大きな目的のひとつであり、今後、街の顔というより、品川区を代表する店になっていくこと間違いなしです。これからも通って応援しちゃいます(行く度に改稿予定)。
【そば切り うちば】
東京都品川区東品川3-27-24KAHARA品川 1F
毎日:9:30-14:30(売り切れしまい)
月~金:17:30-21:30
定休日:なし(土・日・祝は昼のみ営業)
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